ピタットハウスで、募集してもらっている、分譲住宅です。シンプルな外観と、大胆すぎる、吹き抜け大空間。まるで美術館みたいで、かなりインパクトのある建物です 笑。
デザインが売りなので、手すりに小さく、お店の案内看板が貼ってあります。八○井さんよろしく。笑
完成時、いつも感じることですが、建物に、魂をいれようとすると、心身をすり減らすような苦労を伴います。設計者としては、うれしい悲鳴というものです。ただし設計者として、それは嫌じゃないんです。嬉しいことなのです。いつも建物が完成する度に私が、枯れていくような感じを受ける時、それは、ある一定の完成度に達したとう証だからです。
だから、内心、喜んでいます。
このような住宅でも、大きなマンションや、店舗でも、かけるエネルギーは同じです。信じられないかもしれませんが、小さな住宅のほうが、かけられる時間とお金が少ない分、時間単位的に計ると、消費するエネルギーが大きいかもしれません 笑。
特に完成する直前など、毎日、チェックしないと、安心できません。設計監理料の金額など、考え始めたら、全く、割に合わない現実があります 笑。
これぞ、まさに、私の座右の銘「architect as servant」の精神。
社会の奉仕者だと思わなければ、とても続けられるものではありません。
しかし、ところがです、 実は、この木造住宅のスケールの設計が、とても面白く、今の自分には重要なのです。大規模な建物の設計をしていると、とかくスケール感がアンバランスになりがちです。
同時並行に小住宅の感覚に触れていることで、行き過ぎた(感覚)振り子を引き戻すような役割があります。
難しい法規ばかりの建築設計作業で疲れた頭に効く、一服の清涼剤というか精神安定剤のような仕事かもしれません。