カテゴリ:建築まめ知識( 27 )

優秀な方こそひっかかる詐欺(に近い)商法

住宅設計を得意とする友人が、大手ハウスメーカーが集まっている住宅展示場のそばに設計施工の会社を構えました。
コバンザメ営業と言っています。
ハウスメーカーの利益率は40%くらいだということをご存じだろうか?
それくらいもらわないと、大きな体を維持できないのです。
だれでも考えれば解りそうなものなのですが、それが解らない素人が大勢いるから成り立っているのが現実です。
だからこそ小さな会社のようなゲリラ営業が成り立つのでしょう。 たとえば、
会社が大きいからデザインが上手だということはありません。デザインという作業は個人の能力で成り立っています。会社がデザインしているわけじゃありません。
デザイナーが、夜遅くまで、机に向かって、自分の世界にとじこもって、デザインしているのが現実です。大手ハウスメーカーでは時間が立てば終わりです。生産性が重要ですから。設計者には次から次へと仕事が新しい案件が襲ってきます。 
気持ちが疲弊してきます。 結果、未成熟なデザインが生まれます。
最近は労基がうるさいから、夜遅くまでデザインできない現実があります。
その点、個人事務所は自由です。納得いくまで作業できます。
そして給料も安いから、結果的にはクライアントとして、お得な建物に仕上がります。
お客様からの視点で、不安なのは、社会的信用だけです。それは見た目でも明らかです。服装が自由人ですから、アロハシャツを着ている人とスーツにネクタイの人とどちらが?信用できるか?
時間、コスト、クライアントの要望、現場に入ってからの人間関係、職方との調整、アフターメンテの問題等、信用できるか? 約束事項を守ってくるか? 裏切らないか? 逃げないか? 遊び人みたいだから亡くなったらどうしよう?とか、 確かに心配は尽きませんが、だからと言って大手ならば大丈夫なのでしょうか?
ブランドのスーツを着こなした、すかしたゼネコン設計部の人間のほうが遊び人である事を、私はよく知っています。合コンで女性に渡す名刺に、「1級建築士」とあると、持ち帰り率が高いと言っていた人も知っています。
「TVコマーシャルもしてる大手に造ってもらったから安心だ」と言っている人で、泣いているクライアントを多く知っています。結局建築は、人の手でつくられるものですから、最後は人と人なんです。その人がどこに住んでいて、誰と知り合いなのか、お子さんはどこの学校に通っていて、ご両親はどういう人で、近所の評判はどうなのか? いろんな事が解っていて、いつでも連絡が取れる間柄である事が一番安心なのではないでしょうか?。
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by sogatoru | 2014-08-07 11:08 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

不要になった地盤改良工事。

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今、毎日、当社に足を運んでくださっているお客様がいます。顔から必死さが伝わってきます。
もともと設計施工の工務店で計画を進めていたのですが、工務店の設計担当者とうまくいかなくなったので、当社に切り替え、まずは設計だけを進めてから、工事をする話に切り替えました。
自宅と店舗の併用の木造3階建ての計画でしたから、お客様の想いも人一倍です。
今日は地盤調査でした。それも良い地耐力の数値がでずに、今日が3回目の調査になります。
お客様は納得するまでやられる徹底したお方です。笑

家を建てるにつけ、まず地盤調査をしますが、その調査費用を安くしたいがため、によく発生してしまう話があります。
工務店からの推薦業者が多いのですが、地盤改良屋さんの調査(スウエーデンサウンディング)方法では、かなり悪い値になり、地盤改良工事が必要になるケースがあります。その見積もり額が数百万になります。
お客様は、その追加のお金額をつくるために仕様変更を余儀なくされる。
ほとんどの方は、安心を買うために、あきらめて地盤改良工事をします。
しかし土地の歴史を知っている人達には、「?」がつきます。
3年前の311の大震災の時でも、このあたりの家は全く問題なかったし、周辺のほとんどの家は地盤改良工事なんてやっていないけど大丈夫だったと。
そしてお客様は、工務店を信じられなくなって、当社に駆け込む。
当社が地盤調査の専門会社に15万円くらい払って違う調査(平板載荷試験)してみると案の定、良い結果がでる。
普通のベタ基礎で問題なしという結果におさまる。
ではなぜこのような事態が起こるのでしょうか? ただ単に悪徳地盤改良屋さんに当たったのでしょうか? 地盤がさらに頑丈になるのだから安全性が高まります。犯罪ではないでしょう。しかしローコスト住宅の場合など、その数百万円が重くのしかかります。
バランスを欠く判断になります。すべては調査方法の選択次第です。
地盤改良屋さんは、調査が専門ではなく、地盤改良工事の専門業者であって、その工事で飯を食べている訳です。3万程度の調査費用では食べていけない訳です。
つまりサービスで地盤の調査をやっているようなものです。誰が考えても解りそうなものですが、このカラクリが、素人には解らないのです。調査の専門の方の意見を真摯に受け止めようとする素直な日本人の気質に付け込む行為にしか思えません。
それに地盤保証という甘い蜜、ニンジンをぶら下げてお客様をゆさぶりにかけるのです。
このシステムは政治の問題ではないかと思うのですが、天下りの温床になっている気がしています。賢い役人なら考えそうなことです。
以前、地盤改良屋さんから工務店に、紹介料が支払われている現実を見つけましたが、まさに癒着の構造にもなっているところもあります。
やはり毎回、私が主張する、設計(調査)する側と施工する側が同じでは、正常な判断は不可能なのです。
こういった内容のたぐいの話で、お客様に建物つくりの夢を無くしてほしくないし、業界のほんの一部の事が全部であるかのような誤解を招いてほしくない。
襟をただし、言うべきことをきちんと言う、そういう専門職の集団の業界にしていかなくてはならない。

ーあとがきー
以前、スウェーデン式サウンディング試験(SS)ではせいぜい20kN/㎡しか支持力が出なかった現場がありました。粘土層でした。仕方なくボーリング調査と(粘着力を調べる)三軸試験という試験も同時に行ったところ、100kN/㎡程度も確認されたことがありました。

建築費用、調査費用に関係無ければ種々の調査を行えばいいのですが、実際は建物規模を考慮して有効で安価な調査を行うことが最適と判断します。
ローコスト木造3F建ての基礎ですので、直接基礎底面の支持力を確認する載荷試験が有効だと判断します。もちろん載荷試験が100%良いとも限りません。試験深度下の地盤構成や強度が確認出来ないためです。
また、液状化予想図からも判断しても(東京都土木技術支援・人材育成センターから発表されてる液状化予測図)、たとえ液状化の可能性が高い地域に含まれたとしても、だからといって建物が建てられないことにはなりません。
多少費用は発生しますが、基礎はベタ基礎で剛性を高めたり、上物を地震に強い構造にする等を行えばいいと私は判断します。それに万が一、長い年月の間で、もし仮に建物が数センチ傾いたとしても、ジャキアップ工法で水平にする工事費用も数百万です。地盤改良工費とさほど変わりません。
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by sogatoru | 2014-06-20 18:03 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

建築士会の勉強会が、神様について、でした。

アナタハ神ヲ信ジマスカ?
街中で、よく、大音量で車から発する声を耳にします。
昔あった神様に関係する話を披露します。
浦安のお客様でした。家を建てる直前に地鎮祭をやります。
「工事が安全に行われますように」
というような、お払いのような儀式のことです。
「地鎮祭なんてやる意味がない。私は神様なんて信じていないし、神主にお支払いする3万円といえど地鎮祭はお金の無駄」とおっしゃっていました。
そのお話をしているのは今度家を建てるお客様。
親戚の方達は「地鎮祭くらいやっといた方がいいよ」というアドバイスでしたが、オーナーは地鎮祭に対して批判的でした。「神様なんていない」神道そのものをあまり好意的に思っていらっしゃらない雰囲気でした。お客様とあまり宗教じみたお話をするべきでもないので、聞き流していました。「地鎮祭で、祈祷料と設営費で、5~10万も支払うくらいなら、現場監督にジュースやお茶菓子等をあげた方がマシ」といった考えでした。私はそれを聞いていて、正直あまりいい気持ちはしなかったですが、神道を信じていないお客様にとっては地鎮祭の価値はゼロだったのでしょう。価値の無いものにお金を払う必要はないと思う気持ちも解ります。当時、私も、天照大神(アマテラス)の名前くらいは聞いた事がありましたが、その成り立ち、意味、など、全く知りませんでした。古事記は難しく読んでいませんでした。この度、建築士会の勉強会がありました。講演内容は神様についてです。3時間ほど、伊邪那岐命、伊邪那美命、から天照大神を得て、今に至るまでの神話を聞きましたが、昔聞いた、あのお客様の言い分も解る気がしました。笑
目の玉を洗って生まれたのが、天照大神と聞いてしまうと、神様を信じられなくなる気も解ります。
だからと言って、批判する気はありません。
ほとんどの、お客様、施工会社の方は神様を信じているし、これで厄除けができたと喜んでいるわけですし、つまり、神様というのは人の心の中に存在するものだ、と思うならば、安心感を誰かに与える存在ならば良しとしよう、と私は考えます。
むしろ、こんな、明らかな作り話の神話物語でも、神様の存在を、信じている日本人を誇りにさえ感じます。
無宗教は世界で2割もいないとされてます。残りの9割近くは何らかの宗教に属するということになります。つまり、全世界のほとんどの人々が神様を信じているということになります。9割近くといったらほとんど全員です。世界中で神様の存在が認められているようなものです。自分だけがよくても、「地鎮祭」をやっていないことを工事現場の人たちや近所の人たちは知っているわけだし、今思うとなんてリスクのある考え方だったのだろうかと悔まれます。
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by sogatoru | 2013-04-07 21:24 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

超ローコストの見積もり合わせ。安いという不安、ローコスト=ハイリスク

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超ローコスト、3階建て6戸の木造(ワンルーム)アパートの業者選定、見積もり合わせ。
ローコストなので、スッキリとしたデザインにしないといけません。打ち放し調サイディングとリブパネルの組み合わせです。いくら安いからと言っても、デザインに手を抜く訳にはいきません。安かったから・・・・という言い訳は、数年も経過するとみなさん忘れてしまいます。そして、設計への非難の嵐になるという経験を過去に幾度も受けています。(苦笑)
それに設計料ももちろん安かったですが(笑)、工事費も数社からの合い見積りを取らしていただきました。
お施主様は、私に一任してくださっています。外観パースと設計図面と設備仕様書を提出して、3週間後、見積もり書がそろいました。 手間をかけさせてしまい、施工会社には大変申し訳ないのですが、こうでもやらないと目標の予算には追い付きません。
正確には発表できませんが、建設費というのは対外10~15%の違いは出てきます。
やはり大きな会社はそれなりに高いのは当然です。品質・安全・工程とさまざまな管理に重点を置き、徹底的にカバーしてくださる分、当然多少予算も上がります。安心料というか保険金でもあります。
私の業者選定のやり方は、極端に安かった最低価格業者は除きます。たいがい見積もり落ちがあり、内容を理解されていないケースだからです。
今回もあったのですが、予算上、施工図は一切書けないとか、すべて同等品で拾っているだとか、実は施工管理の資格を持っている現場監督がいなかったとか?監督は常駐できなく、想定以上の複数の現場を掛け持ちしますだとか? 仮設費用が安いのは、仮囲いがないとか、トイレはないとか、ないないずくしの現場だったり・・・、見積もり書の中味だけではわからない事があります。時には支払い条件や、見積もり要綱の中身でさえ無視される場合もあるし、素人の施主には目くらましに近い見積もり内容になっている場合があります。設計者を飛び越えて、直接施主に営業をかける施工会社によくあるパターンです。
不景気だからこそ、死にもの狂いで食らいつきたい気持ちは理解できますが、問題の先送りになる要素は省かないといけません。それが私の役割です。
私には忘れられない、3年前の悪夢があります。施主が工事費は安いのが一番だと言って、極端に安かったので決定した施工会社がいました。工事が進んでから、予算が合わないとか、こういう仕様では拾っていなかったから・・・・というようなふざけた言い訳がはじまり、思いもしなかった途中追加が多くなり、挙句の果てには、倒産しました。
そのあと始末で、どれだけ苦しんだことか?これは経験した人にしかわからません。
経験もなくワンマンな一人親方がエイヤッーで金額を提出できるほど、建築の世界は甘くはないと言う事です。
その社長は今頃、海の下に沈んでいると言う噂です。
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by sogatoru | 2011-08-25 10:21 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

ほぼ丸一日かかった消防検査

新宿消防の精鋭がそろいました。
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 あの FIRE DEPD の刺繍入りの帽子がほしいと素直にそう思います。 男なら、だれしも一度は、消防士になりたいと・・・・夢に思う。
いざ、大火災にでもなったら、命がけで、救助にあたるみなさんです。人のために命を賭けるなんて、今はなんだか死語になっている気すらしますが、一生懸命に、検査をしている若者の姿が、これからのきっと明るい日本の未来を約束してくれるかのようです。
その消防官たちの一番の話題は、このコーナー用シートシャッターです。
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ヤマダ電機も、今回が初めての採用です。
通常は、このような階段区画の場合、コーナーにはシャッターのための柱が付きます。またシャッターが降りた時に、中から人が逃げれるために、小さなトビラががつくのですが、そのためにもが一定のドア枠が必要になります。店舗側かすれば、とにかく邪魔な柱です。ないほうが陳列しやすいわけですから。
この新商品は、すべてシート状で、小トビラも、飲み屋さんの暖簾をくぐる要領というか女性のスカートを・・・・、ひょいと簡単にめくれます。消防官もかなりお上手でした。コーナー部はジッパーになっていて、かしめ合いながら下りてきます。防火ジッパーです。
以前にも黒部のYKKのショウルームに行って、いろんなジッパーを見学した事を思いだしました。
地下トンネルをつなぐ巨大なジッパーだってありました。
宇宙服だってそうだし、防水、耐火、なんでもありでした。
もちろん、一度も使われないことを望みますが。
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by sogatoru | 2011-06-23 19:09 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

巨大な掘削で・・・・かなり怖いものです

NHKブラタモリという番組で、新宿西口の現在の超高層街あたりが、かつて淀橋浄水場だった頃の写真を見て「なるほど」と思いました。戦時中は空爆されるのを心配し、地図上はただの公園だった。タモリが出ている番組ですがお笑い番組ではなくまじめで久しぶりに勉強になった番組です。
私が関わっている西新宿1丁目ビル(ルミネのそば)の中間検査が先月末無事終了した。それは地下4階(地上55m)の計画ですが、なにしろ地下25mまで掘削し、岩盤に建物を載せる構造なので、その一番低い所に立って上を望むと、おおよそ8階建てのマンションがスッポリ納まる深さになっています。我ながらゾクゾクします。
地下4階の基礎にあたる底はマットスラブといって深さ4m弱の分厚いコンクリートです。その中には直径25ミリの鉄筋が縦横200ピッチに組まれた金網状になっている。通常の鉄筋コンクリートのマンションの柱や梁の主筋の太さに使用する太さです。山留めと言っても敷地周辺を、コンクリートの杭をびっしり連続して打ち込む大掛かりなものです。
その山留めですが、床や壁からあまり水が湧いていない。土圧からして、地下水位よりもっと深く掘削しているので、相当、水が出ると思っていたが・・・。
その件で、中間検査時、高齢の検査員が言っていたセリフが的を得ていました。
 「甲州街道は昔、川だった。だからこのあたりの水みち(地下水の流れ)は向こう側、つまり道路側なんだろう。こちら側に水が来ない理由はそこらへんだろうね。」
さすが昔お役人の博学の検査官ならではの話。
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by sogatoru | 2010-10-26 18:02 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

木造プレカット工場見学  時代は変わってしまいましたネ!

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今や、木造のキザミ(上棟までの加工)はたったの2時間で終わります。
月産180棟は可能、超特急で急げば、依頼後2日で上棟してしまいます。
生まれ育った実家が工務店だった自分としては、信じられないスピードです。 墨つぼとベニヤ板による図板を書いて、複雑な仕口をいとも簡単に加工したり、物つくりに生きがいと誇りを感じていた、オヤジの姿を見て育った自分としては、ちょっと寂しい気持ちすらします。  ここでは、フュラーリ2台分ほどもする高価な機械が2台置いてあり、それを作業員2人で全て処理していました。 なんと閑散とした工場でしょうか! それになんて静かなのでしょか! なんて清潔でキレイなのでしょうか! 子供の頃、仕事場というと、ホコリっぽくて、大きな話し声がして、トンカチの音、のこぎりの音、いろんな音がまじわり、うるさくて・・・、活気だけはあったものでしたが・・・。
技術の伝承とか? 魂とか? 気合とか? 関係ない時代になってきました。 あの一発屋芸人ギャク「そんなの関係ネエ!」が頭の中でグルグルでした。
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by sogatoru | 2010-06-02 11:12 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

ALC版の工場見学

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ALC板とは「Autoclaved Light-weight Concrete 」の略称で、セメントと骨材(砂等)などを混ぜ合わせて発泡(アルミニウムと水素を化学反応)させ、重量を軽くした軽量コンクリートのことを言います。
今、津田沼駅前の区画整理地域内で、鉄骨5階建てを工事中ですが、このあたりは比較的いい地盤なので、こういう鉄骨の軽い建物だと杭はなくても安全に成立します、よって経済的な建物となります。
つまり杭が必要かどうか?ベタ基礎という建物の底部が一枚の板状になっているコンクリートの基礎にできるかどうか?が大きく建築コストに影響します。
そのために建物の重量を軽くしないといけないわけですが、そこで、ひと役買う外壁材がALCとなるわけです。
話題の新東京タワーにもこの材料が使用されています。 小口が斜めにカットされているALC板、これが連続すると、円筒形の建物になります。
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割と身近なところで多く使われているのですが、あまり注目をあびない可哀そうな材料の一つです。いつも裏方的な役割に使用されるからでしょう。超高層ビルでもよくつかわれていますが、外壁ではなく、引っ込んだバルコニーの奥の壁だったり、間仕切り壁だったりします。
そういう話を聞くとがぜん、なんとかしてやらねば・・、と思うのが私。(笑)
自分と重ね合わせて考えてしまうのでしょうか?(悲)  実際に工場見学すると、いろいろハッ!とすることがあります。
もっと、設計者は材料の製造方法やその過程、また搬出入、運搬など考えなければ!と思います。
固いコンクリートと違って、比較的やわらかいので、現場でよく穴(換気口等)をあけていましたが、それはいけません。ALC板にも鉄筋が入っていますから、決められたところにしか穴が開けられません。簡単に言うと板の中央付近しかダメなのです。
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整然と並べられた材料の山を見ていると、まるで、大理石の石切り場のようです。丁寧に管理された材料を見ていると、メーカーの誇り、愛情が伝わってくるものです。
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それはただの外壁材ではなく、工場の人達の「志」、ものつくりに対する「魂」を感じました。
最後に
不況で毎年多額の赤字を出しているにも関わらず、製造している責任から、撤退は出来ないという親会社の誇りに敬意を表します。
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by sogatoru | 2010-03-21 07:17 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

今、曽我設計事務所の新事務所の工事中です。総ベニヤ仕上げなんです。


住宅の内装と言うと、石膏ボード下地クロス貼りというのが今や一般的な仕上げです。
ボードを張って、その上にクロスを張ります。クロスは約1000円/㎡くらいでしょうか?もっと安い仕上げとなるとベニヤ合板仕上げです。よく押入れに張ってあるザラザラした板はラワン合板というものです。その中でも針葉樹合板の方がもっと安い。ホームセンターでの価格を紹介します。(近所のこの店は特にかなり高い値段ですが)
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            ・
従来、合板の原木にはラワン材などの熱帯産広葉樹が主に用いられてきました。しかし今、資源保護や温暖化防止などの地球環境保護のため伐採制限がされています。そこで注目されたのが針葉樹です。針葉樹なら、植林によって、持続的生産・安定供給が確保し易くなります。(これが花粉症の原因ともいわれていますが)
針葉樹と広葉樹の間には色々と異なる点が存在します。ですがさらに厄介なのは、1本のなかでも気候・水量・日照などの関係からその育ち方が異なり、性質に色々な「ムラ」ができることです。
もう1つ、辺材と心材の違いも重要です。材の色が濃くなっている木の中心近くの部分が「心材」で、まわりの外側の色のうすい部分が「辺材」 と呼ばれています。(アカミ=心材・シラタ=辺材)これは見た目のほか、腐り安さ、虫の食い易さなどといった違いがあります。今までラワン材中心に合板を 製造してきたので、安いからと言って、すぐに針葉樹に転換しようとしても、なかなか難しいのが現状です。
「合板」とは、原木を大根のカツラムキのように薄く剥いたもの(単板=Veneerベニヤ)を乾燥させ、奇数枚の単板を繊維方向(木目方向)が交差するように積み重ね接着剤を塗布して貼り合わせて1枚の板にしたものをいいます。
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by sogatoru | 2010-02-27 18:26 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)

美空ひばりの愛したエレベーター

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芝山にあるOTIS工場へ見学に行きました。
そのエントランス入口にあったこのカゴにちょっと感動です。
このエレベーターのかごの中に乗って楽屋から舞台へ、多くの昭和を代表するスターが胸を躍らせながら、緊張するステージへと向かって行った。
今でも、美空ひばりの緊張感が伝わってくるかのような、張り詰めた空気がこのかごの中から伝わってくる。
このエレベーターは新宿コマ劇場の解体後、美空ひばりの遺言どおり、ここに移設され記念として展示されているOTIS製のエレベーターである。
OTISは世界最初のEV会社で、ニューヨークに現存する、超高層ビルのほとんどはOTISである。あのキングコングで有名なエンパイヤステートビルもスパイダーマンが一休みするクライスラービルのEVもこのOTIS。当時は全て一品生産のEVであったため、今では貴重な存在で、工芸品に近い代物となっている。
ジャバラのドアが時代を感じさせてくれます。今でも日本橋の三越に行くと同じジャバラEVが体験できます。
白い手袋のエレベーターガールなんて今は見ませんが、昭和の時代にはキレイなお姉さんの代名詞でした。
エレベーターは、安全第一と安いコストが至上命令になってしまいましたが、それと引き換えにロマンという大切な何かを失ってしまった時代になったのは残念でなりません。
今では日本の年産EV数は大国中国の月産数と同じだそうです。数ではなく単品生産で勝負する、個性あふれるエレベーターの時代にもう一度戻ってほしいと・・・。(悲)
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by sogatoru | 2010-02-10 21:24 | 建築まめ知識 | Trackback | Comments(0)