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ようやく足場が取れました

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不動産業を営む自社ビルとしての性格上、デザイン的には、その顔となる印象造りに気を配りました。1,2階の足元には御影石貼り、リン酸処理亜鉛メッキパネル、上階には杉板コンクリート打ち放しや、透明ガラスの手すり等、周辺にはない素材を使う事で、街並みに対して強くアピールできる、「気」を吐くような、存在感の強い建物にしたかった。
材料にはそれぞれ個性的な魅力があります。
材料それぞれが持つ潜在的な表現能力があります。
巨匠ル・コルビジェが、レンガ造のような外観は「線が多いから、重ぐるしい」と言われました。
打ち放しはどうか?無垢の石と呼ばれるように固く、マッスで重量感のある印象になります。
その印象を少しでも和らげるように杉板の模様を転写させて、「わびさび」みたいな質素で簡素ではあるが質の高い美意識を感じさせてくれる素材に変化させる。
石は、何億年という時間を得て生まれる材料特有の、神秘性、結晶の美しさ、(ダイヤも石であるように)石の生成過程が、人間の寿命のようなはかない時間ではない所が自然の凄さ、畏敬の念を感じさせてくれるところでしょう。
金属(リン酸処理)パネルは、ステンレスのようなキラキラした軽薄な感じとは違い、
化学反応によって得られる「結晶模様」が、迷彩色のような「濃淡」を産み、控えめで、鉄の冷たい印象から「温もりのある質感」に変化する。 
これらは、質素なもの、簡素なもので、高い美意識を感じさせようとするものつくりを目指す日本の「わびさび」の精神に近いものではないでしょうか?
あとひと月ほどで、完全に出来上がります。
「画龍点精を欠く」にならないように、あとひと踏ん張りです。
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by sogatoru | 2014-02-05 18:47 | デザイン | Trackback | Comments(0)

三山PJ ようやく完成しました。

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最後に当事務所では定番である、この記念プレートを設置し、お客様と記念写真を撮り、本当に終了です。
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  「Architect as servant 」  建築家は社会の奉仕者
口で言うは簡単ですが、実践する事は難しいです。
設計事務所で修業したての新入兵の時、木村先生のお部屋に飾ってあった額に、建築家ケビンローチ先生の手書きのサイン。
その意味は当時あまり良く理解できなかったけれど、年をとるにつけ重く感じられてきました。
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今回は地域密着企業による建物作りです。地元の設計事務所と工務店によるお仕事です。
残念ながら外構工事が遅れてしまい、ちょうど一月遅れの完成となりました。
今日は、プロカメラマンによる竣工写真撮影会です。
2012年5月にこの土地と出会い、それから1年半がかかってようやく完成です。長い時間がかかったような、あっという間だったような、・・・・。
若くて素敵なお客様に巡り合えたのが本当にラッキーでした。
当所、仲介を、ピタットハウスにお願いしていて、買い付け申し込みを頂きながらも、流れてしまい、2か月近くも時間をロスしましたが、そのおかげで、素敵なお客様に巡り合えたのは、災い転じて福となす、とでも言いましょうか? ついている、と実感しました。笑
コンクリート打ち放しのテクスチュアーがお好きなご夫婦でしたので、極力、その意匠に徹しましたが割り付けが難しく、設計事務所が採用する以上、キレイにPコン(丸い金物の痕跡)を割り付けないといけません。また吹き抜けが好きで解放感を要望されているご夫婦でしたので、建具を天井いっぱいとし、階段もスケスケデザインにし、手すりもスチール製にしました。しばらくは二人きりの甘い生活をエンジョイするのでしょう。1室空間プランにしました。そして外構もしっかり作らないと、家らしく見えません。同じ面積の土地が4件並ぶ計画です。その他3件は、残念ながら緑がほとんどありません。
住宅の計画において、緑の無い家は「画竜点睛を欠く」と教えられてきました。
どんなに小さい敷地でも、いや小さい敷地だからこそ、そのわずかな緑に魂(命)が宿る、小出兼久先生からお酒を飲みながら習いました。わびさびに似た精神なのでしょう。先生がビルゲイツの大きな庭の中に、小さなコケの庭園を造ったそうですが、ほんのわずかなコケのスペースが全体の空間を左右するという話を聞いたとき、緑の持つ影響力、凄い力を教わりました。
今回は施主との共同作業による植栽工事でした。愛情を注いだ外構となっています。
きっと枯らさずに管理してくれることをお祈りします。
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by sogatoru | 2014-02-03 12:20 | デザイン | Trackback | Comments(0)

昨夜は深酒せずに、Tにあとを任せ朝早く、新幹線でいざ山口へ

新小岩での新年会のあくる朝早く、下関まで移動です。
ハプニング続きの出張になりました。京都駅手前で携帯が鳴りました。
博多で待っている筈の施工会社の方から、社員が急死してしまったのでいきなりキャンセルの連絡を受け、京都駅で降り、帰りの切符の手続きを済ませた後、また電話がなり、「やはり行ってほしい、施主がどうしても・・・」で、また博多行の切符を買いました。目の前で一連の手続きをしてくださっていたJRの社員が「大変ですね」の一言。
せっかくの博多の夜が、通夜の夜(酒宴)に変わりました。暗い話はさておき、
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この風光明媚な関門橋が良く見える場所に老人ホームの建設予定です。まずは敷地を見ないと設計は始まりません。山口県下関市と福岡県北九州市門司区の間の関門海峡を跨ぐ道路橋です。橋長1068m、最大支間長712m 開通時点では日本および東洋最長の橋でした。
昭和48年に開通した橋ですが、その工事は44年から始まりました。
今回の計画敷地は、当時の建設に関わる人達の宿舎として使われた、古いRCの建物を解体して、建てられます。 ひな壇上になった山の中腹に位置し、海が一望できるデザインで建てられる予定です。
このまま順調に進むとこれからしばらくは、毎月、訪れる場所になります。
この場所についても多少勉強しないといけません。
タクシーの運転手の話では安部総理の出身地だそうですが、ウィキペディアでは東京で生まれたとありました。こちらの地元の皆さんは、ご利益があるに違いないと喜んでいましたが、本当のところは解りません。また私たちが想像しているほど地元では、ふぐ(地元の人はふくと言う)を食べていないようです。残念ながら今回、私はふくを堪能する機会はなかったですが、ホテル隣にあり偶然入ったお店「中州真屋」で、もつ鍋とお刺身はおいしく頂く事が出来ました。
女将さんが我々のお通夜のような暗い雰囲気を察してか、一緒に席についてくださり、明るい話題を提供してくださいました。ありがとうございした。また行きます。
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by sogatoru | 2014-02-01 18:13 | Trackback | Comments(0)

新年会その一 

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私のお付き合いしているお客様の中では一番の資産家です。
新小岩では有名なI様です。 幼少時、駅から自宅まではすべて自分の土地だった。
私のブログでは初めての登場になります。(今まで諸事情があり、あえて伏せてきました。その事情はさておき)
このご兄弟とはもう15年来のお付き合いになります。
15年前、比較的小さな建物からスタートさせて頂きました。(I様にとっては小さいという意味ですが)
当時、Tという、新人2年目でずっと業績がタコだった営業マンがいて、このままでは、移動させられてしまう、そんな状況下の寸前で(同じ明治出身という理由だけで)、情で、I様から「ご契約」という救いの手を差し伸べて頂きました。
そしてその2年後には数十億円規模の免震構造の建物の受注へと信頼、関係を深めていき、ついにTはNO1の称号である金賞営業マンへと花道を駆け上がっていく。まるでドラマ「島耕作」を見ているような出世街道をTは歩んだ。表彰式の壇上でTのコメントは「今、自分があるのはI様と設計の曽我さんのおかげで・・・涙」
Tの初受注の時、場所は事情があり事務所ではなくスカイラークでの調印式でした。Tの手が震え、声も震え、頬を伝わる涙、その初々しさに、私も忘れかけていた何かを、感動を・・・ 。まさに初心わすれるべからずの大切さを教えてもらった。   
あれから15年、未だにこうして一席を交わす関係が続いております。
お互いの顔を見るとそれなりに老いてしまいましたが、元気な顔を見るにつけ、私自身「いい仕事」をしてきて本当に良かったと思います。
そう思えなければここにはいられないからです。
会社員である前に設計者(建築家)であり、一人の人間である。
プロフェショナル技術者として、うそをつかず正直に意見する。誠実なサラリーマンアーキテクトは必ず一度はこの問題にぶつかる。
今日の席でもI様は、「俺は命をかけて事業をやっているんだ」と力説されておりました。同じように、当時は私も、それに応えるがごとく、似た想いで設計に向かっていたと思います。もちろん今もそれは変わりませんが。
写真中央のI様のお兄さんから教わるのは、ストイックな精神と義理・人情です。今でも毎日10キロのランニングを欠かさない。昨年、走りすぎてさすがに身体を壊したそうです。普通、資産が増えると、それに応じた使いっぷりになるものです。しかし、お兄さんは、未だに愛車は軽トラだし、着けているネクタイは100ショップで買われます。極端に華美なものを嫌います。
呑む酒や呑む場所もきわめて庶民的です。
ですから私はそんな性格を表すような建物デザインを心がけました。
色使いも全体をグレーでまとめ、形態も直線的でシャキッとしたイメージ。
引きかえ写真左側の弟さんは、正反対です。
兄弟というのはそういうものかもしれません。愛車はジャガー、(私の車が2台は買えます)
レンガ造の自宅の室内はベルサイユ宮殿のような雰囲気。
ですから私が設計した建物デザインもご兄弟ではまったく変わります。全体がラウンドし、色使いも多くなり、シャンデリアのある美術館のようなエントランス、華のあるデザインになっていきます。
性格が正反対なので、馬の合う時と、そうでない時が両極端に入れ替わります。
今日もスタートは明るかったのですが、最後「俺はもう帰る!怒」で解散、御開きとなりました。笑 (Tに後は任せて)
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by sogatoru | 2014-02-01 17:19 | プロフィール | Trackback | Comments(0)