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私が高校生のころ、本屋で、エロ本を買う勇気などなかった。


今はパソコンでもっとすごいのが簡単に見れてしまう時代になった。
時代がどんどん、過激になっていくにつれ、感覚も麻痺してしまうのか?
多少のことでは興奮しなくなってきている。(笑) そういえばお酒やコーヒーなどの趣向品でさえ、どんどんおいしいものへ、と貪欲になっていくし、いったん上質の味を味わうともう後には戻れない。 清純派アイドルの堕落と同じか?

昨今の建築のデザインも同じだと思う。

東京江戸博物館の完成当時に行った時、床に強化ガラスがあり、その下に展示があったが、私は腰砕けになってしまい、その上を歩けなかった記憶がある。ガラスは割れるものという先入観がそうさせたに違いない。いまやもう麻痺してしまっているが、それははたして感覚が進歩したと言えるのか?後退したのか?解らない。こういう感覚の変化がやがて建築の美意識をも変えてしまう時代がやってくるのではないだろうか?  
強化ガラスやファイヤーライトも私の現場では、原因不明の割れ方をしている現実があるし、つい最近も超高層の防風ガラスが割れて飛び散った例もある。なぜそうなるのか?メーカーに問い合わせしたが、未だ明確な回答が来ていない。そんなに曖昧な材料だということか? 安心して使っていいものなのか? それでも使わないわけにはいかない建築材料としてのガラスの宿命がある。

昨日、キャンプに行ったが、サンダルを貫通してガラスが刺さり、久しぶりに足の裏を切ったが。ガラスは切れるという恐いイメージ(身体感覚)を忘れてしまっていたような気がした。何か大切な記憶や感覚を思い出したかのようなハッとした一瞬だった。
初めてのキャンプ経験。
誰もいないキャンプ場。ひとっこひとりいないキャンプ場。それも仕方ない筈です、平日だし、まるで、山を独り占め出来た幸せな気持ちと、今夜必ずやってくる、恐怖心との戦い。食材はすべて用意し準備万端、完璧。鍋奉行ならぬ火奉行は娘。火を熾すことがこんなに大変だとは知らなかっただろうし、また楽しいものです。家内は料理担当。息子は殺虫係りとテント掃除。そして私はワインで酔う係り。たまに家族で過ごすキャンプ生活はいいものです。薄い幕一枚での空間。当然夜は寒い。毛布だけでは足りない。こうして家族4人で、体を寄せ合って眠るなんて、初めてのことで、愉快なものです。深夜時々テントにぶつかる虫の音でさえ、勝手に心霊現象にしてしまう。豊な想像性とはこういう環境で育つものかもしれません。
そして次第に怪談噺に華が咲く。
私が高校生のころ、本屋で、エロ本を買う勇気などなかった。_d0153211_19571351.jpg

by sogatoru | 2009-08-27 19:54
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